2005年06月21日

宦官

中国史に興味はあるけれど・・・三国志などの壮大な歴史物にはまだ手を出してはおりません。
一番とっつきやすきて、そして自分自身も大好きな清王朝の頃のお話から読み始めています。

そして、清王朝が崩壊した後の愛信覚羅溥儀・溥傑の物語。これは溥傑氏の奥様の浩さんの書かれた本を読みました。

西太后に限らず、中国史の本は難しい。ストーリー性がないと眠くなってしまいます。
まず登場人物がとても多い。そして、人物の読み方が難しい。
一番の難関は・・歴史を覚えていないこと。この3つです。

以前の日記にも書きましたが、家が良くなくて貧乏をしたくないのなら、宦官になって出世するしかない。しかし、宦官になるからとはいえ、必ず出世できるとも限らず・・。
主人公の春児が自らのものを切り落として宦官となり出世していくストーリー。
すごく怖くてでも哀しくて、涙が出ます。

同じくその西太后絡みで、「誰が珍妃を殺したか」という謎かけを次々といろいろな宦官から引き出している「珍妃の井戸」西太后の命令で、光緒帝の側室の珍妃を井戸に投げ込んで殺したという事件を小説にしたもの。
西太后を失脚させようと革命を起こしたことから始まった事件。
まぁこの裏には李連英も絡んでいるんですけどね。

そして最近読んだのがタイトルにもある異形の集団「宦官」。
宦官の生活・性格・野望などをあらゆる角度から検証した本です。しかし、宦官は皇帝をしのぐほどの知識を備わっていることが多く、時にそれを悪用する宦官は皇帝を操り、政治を放棄させて自分たちの好きなように政治を動かします。

この本を読むまで宦官は中国にしかいなかったと思い込んでいましたが、ギリシア・ペルシア・インドそのほかローマをはじめヨーロッパ各地に実在したそうです。

宮廷の女官または皇后そのほか側室たちと過ちを犯さぬように・・・と。

あくまでも推測に過ぎないそうですが、後期の西太后のお気に入りの宦官「李連英」は、実は宦官ではなかったと。
自らのものは切り落としてなかったと言われています。

前の日記とかぶりますが・・・。宦官として出世する時に、必ず切り落とした性器を見せなければならず、大抵の宦官たちは刀匠師に借金をして手術をしているので、それを取り戻したいのだけれど、どんどんと利息がついて借金も膨らむばかり。それがないと昇格できないので必死に借金を返します。
なので、これはちょっと噂の域を出ないかな・・と。

また、あたりまえのことなんですが、切り落としているがために、尿は垂れ流しで筋力も衰えているので、とにかく下の締りが悪かったそうです。そして異臭を放っていたと本には書かれています。でも確かにそうかもしれませんね。

今のように麻酔もない、衛生面でもかなり悪い・・死と隣合せの手術ですから・・・。大変な覚悟がいったと思います。

でもそれほどの覚悟をしてまでも、家族のために宦官に志願していった若者たちは、どんな貧しい暮らしだったのでしょう・・・。裕福な今の時代からはきっと、想像もつかない世界なのでしょう。






posted by ちか at 18:29| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 感動した本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月20日

蒼穹の昴/浅田次郎著

西太后の舞台を観て以来、私の中で静かに西太后や中国清王朝ブームですの。(笑)
元々清王朝時代そして文化大改革の時代のお話は好きで、DVDで「ラストエンペラー」「始皇帝暗殺」「さらばわが愛覇王別姫」「宋家の三姉妹」と持っているほど。

そして、本は難しいので敬遠していたのだけれど、やっぱり舞台を観て以来西太后や宦官についてもっと知りたい!と思い始めたので、母から本を拝借(笑)
だって、本って高くてなかなか買えないんですもの。

そして借りてきたのが浅田次郎の著書。


この本は「科挙」を目指す少李とても貧乏な家の春児が白太太という占い師に運勢を占ってもらったところ、少李は出世して必ず宮廷に仕え高い地位を得るだろうと。
そして春児(チュンル)は昴の星が守護星でついている。この星を持つものは滅多に現れず、宮廷のお宝を一身にあつめることができるであろうと。

そして占いの通り少李はとても難しい試験に合格し、宮廷仕えの役人となる。

清王朝の頃は、宮廷に仕えるのは「科挙」の試験に合格したもの、または宦官のどちらかであったそうです。

春児は貧しい家の出で、学問などつけてもらっておず、幼馴染の少李から字を習い読み書き程度しかの知識は持たない。二人の兄は病気で死に貧しいがために医者にもかかれなかった。母は子供を二人も亡くして気が狂い、妹の玲玲を残して自殺・・・。
そして春児は何が何でもお金を儲けねば・・・えらい人にならねば・・と自らの性器を切り落として宦官となる。

この本の中に宦官養成工場?とも言うべく刀師がでてくるのだけれど、その宦官になるための手術の描写がうわぁぁ怖いよぉと言った感じ。
そして大抵宦官となるのは貧しい家の出で、売られてきた人がほとんどで・・・その手術代も借金なので、切り落としたそのものは、借金のカタとして取り上げられてしまうそうです。
宦官として出生していく際に、自分の切り落としたそのものを見せなければ出世できない。死ぬときは一緒に棺に入れてもらわないと、人間として生まれ変われないと信じられていた。

この本の中にはそんなに西太后は登場しないけれど、かなりの猛女として描かれています。

貧しいだけで学校へも通えず、読み書きももちろんできず・・・春児も糞拾いで生計を立てていると言う具合。昔は燃料として使っていたそうです。

宦官として生きるため、お金がないので自分で宦官となるための儀式・・を済ませる彼が小説の中の人物と知ってはいてもとても可哀想で・・・。
今は多少裕福になった中国でも、それでもまだ貧富の差は激しいのですから・・・。さすがに宦官制度はもう廃止ですけどね。

中国史、宦官のことや清王朝に興味を持っているならぜひ読んでみて下さい。

同じ作者で清王朝の「光緒帝」の側室の珍妃を誰が殺したか・・というサスペンス仕立ての「珍妃の井戸」という作品もあるのですがどうやら廃刊のようです。

ちなみにMy西太后ブームで、ヤフオクにて西太后・続西太后とビデオを落札!(笑)

まだまだ中国史ブーム続きそうです。
posted by ちか at 23:25| 🌁| Comment(2) | TrackBack(1) | 感動した本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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